卯月某日、
米どころ越後平野を縦走する上越新幹線(注:決して「新潟新幹線」ではない…)の車中のひと。
雪が解け、田植えが始まるまでのほんのひとときは、こんな色合いの田圃。
向こうに見えるは越後一宮弥彦神社を擁する弥彦山、
その高さ、東京スカイツリーと一緒の634m。
終着駅新潟まで行かず、手前の「燕三条駅」で下車。
(三条燕駅ではない。ただし、インターチェンジは三条燕インター)
そして、巨大ナイフ&フォーク、これは燕市アピール。
三条市アピールのものは、置いてあったのかな??
(ちなみに三条は「金物のまち、ハイテクのまち」←知っている人は知っている(笑))
こちらは燕市側。
送迎のワゴンを寄越してもらい、一路本日のお宿へ…。
30分ほど、弥彦山に向かって走る。
到着した先は、岩室(いわむろ)温泉『高志(こし)の宿 高島屋』
明治天皇も逗留なさった国登録有形文化財の建物。
この佇まい…ずっと泊まってみたかった、越後の憧れのお宿。
c/iはロビーにて。
「ようこそ 高志の宿 高島屋へ
ご到着時のサービスドリンクです。お好きな方をお選びくださいませ」
スワンレイクビール or 岩室温泉オリジナルブレンドコーヒー
もちろん、新潟の誇る地ビール『スワンレイクビール』をお願いして。
今日は運転はしてこなかったけど、
お宿についてファーストドリンクがビールって、
運転手からしたら、とっても嬉しいもの♡
お部屋に案内していただく。
『御園(みその)』のお部屋。
そう、今日は気ままなひとり旅。
ひとり泊なのに…
緑溢れ陽射し眩しい素敵なお部屋に通していただきました…。
しばし、竹の葉ざわめく風の音を聴きながら。
既に癒しの世界へトリップ…
ふと机に目を向ければ、
岩室温泉オリジナルブレンドコーヒーと、スワンレイクビールのサービス券と、
消毒用アルコールの入ったスプレーまで!
どうぞお持ち帰りください、と。
サイズは20mlくらい、小さくて使い勝手もよさそう!
有難く、旅の記念にといただいて参りました◎
さて、明るいうちにまずは温泉に浸かってこよう…♨
大浴場はふたつあって、男女交替で。
まずは『竹生の湯』
しかし… たまたまかもしれないけど、
大浴場、初日で3回くらい浸かりに行ったけど、
ほかどなたにもお会いしなかった…。
つまり、広い大浴場も、
新しく作られたと思われる露天風呂『星見の湯』(ここのみ源泉かけ流し)も、
飽きるまで、独泉…♨
(画像)高志の宿高島屋サイトから引用
どうやら令和2年(2020年)4月に新設されたよう。
上のお写真だと、浴槽はまだ真新しい感がありますが、
今時点は、湯口は黄色い硫黄(湯の花)がまとわりつき、
浴槽淵から流れる源泉のせいで、浴槽脇には白い筋が何本も!
そして浴感は、まずは香しい硫黄の香り…(硫化水素臭)
しっとり染み入る感は、やはり源泉かけ流しならでは。
ほら、指先が硫黄成分で真っ黒(笑)
「温泉成分が体に付着し、黒くなることがございます。
その場合は、備え付けのクレンジングオイルにてお落としください。
それでも落ちないようでしたら、フロント9番までご連絡ください」
なるほど、クレンジングオイル配備は、そういうことだったのですね…
オイルで落ちなかったら…何で手当てしてくださるのでしょう? 気になる~。。
館内散策。
見附のニット製品や、加茂のイシモクの桐のまな板、
巻のウルシマヤのフライパンなどなど…
県内の「ちょっとイイモノ」を取りそろえ。
昭和レトロ…いえ、大正&明治レトロな電話かしら!?
明治天皇が御休憩なされたお部屋、駐蹕の間(ちゅうひつのま)。
1878年(明治11年)9月16日、明治天皇が北陸ご巡幸の際に御小休されたお部屋を
そのまま残しております。
…なんだか厳かな雰囲気。
ちょっと覗いただけで、この時は中には立ち入らず。
ロビーのテレビ、エンドレスで何か流している…と思ったら、
高島屋さんが舞台になった浅野温子さんも登場しているサスペンスドラマ?を放映中。
まだ陽も明るいので、外に散歩でも行ってみましょう。
先ほどテレビで流れていたロケ地はここですね(笑)
地図に、源泉公園を見つけたので、目指してみることに。
途中、『KOKAJIYA』さんの前を通り。
ほどなく到着した岩室温泉源泉公園「霊雁の湯」
残念ながら…湯量が少ないのか、源泉が湧き出ている様子までは拝めず…。
日が陰り、少し肌寒くなってきたので、お宿へ戻る途中に、
あまり人に知られず密やかに咲いている桜の大木を発見。
新潟のこのあたりの桜は、既に散ってしまったものばかりだというのに、
何故にこれだけ…?
越後人(雪国の人)は、桜への想いも人並み以上。
綺麗に咲いてくれて、ありがとう🌸
お夕飯は18時半から。
(最近は、旅館に行っても遅めのお夕飯スタートがマイブーム)
お飲み物に、c/i時にテーブルに置いてあって気になっていた、
この「新潟名酒飲み比べセット」をオーダー。
それも、「にいがた まぼろしの酒3種 飲み比べセット」をオーダー✨
🍶亀の翁(かめのお)@長岡・久須美酒造
※夏子の酒のモデル蔵です
🍶北雪YK35@佐渡・北雪酒造
※「山田錦」「熊本酵母(9号)」「35%精米」のそれぞれの頭文字をとってY/K/35
この3つセットで醸されたお酒が鑑評会で優秀な成績を収めたことが由来。
🍶久保田萬壽@長岡・朝日酒造
※ザ・にいがたの酒の代表銘柄。
でも実は、山廃と速醸のブレンドだというのはあまり知られてない話…
燕の磨きのグラスで生ビールも追加注文。
お酒は揃った◎
乾杯酒『高志の宿高島屋』(宝山酒造)を入れると、全4種、
越後の酒飲み比べ(笑)
お飲み物メニュー、充実してます◎
お料理お品書き。
敷紙、何か書いてあります。
「この敷紙には良寛さんの洒落た歌が書かれています」
…どれどれ??
「さけさけと 花にあるじをまかせられ 今日も酒酒 明日もさけさけ」
ほかにも2句ほど掛かれていますが、達筆で読めません 汗
箸袋に。
岩室温泉はおよそ三百年間、ここ高島家の七代目当主高島庄左衛門道順が発見致しました。三日三晩夢枕に老翁が現れ、お告げ通りの場所に行ってみると一羽の雁がお湯で傷を癒していたといいます。投函のロビー「よろぶちの間」には「霊雁の湯」岩室温泉の源泉発見を描いた絵物語が飾られています。
あ、それがこれ?
美味しくお夕飯もいただき、
ひと風呂浴びて、スワンレイクビール引換券を手にロビーまで。
湯上りのビールは、最高ですね!
それが美味しいクラフトビールなら尚更🍺
あ、お風呂上がりだから、案の定やはり指が硫黄で真っ黒(笑)
間違っても… 硫黄成分があるお湯には、
指輪などアクセサリーを付けて入ったら皆真っ黒になるので要注意です。。
今晩は、硫黄の香りに包まれて、ぐっすり…zzz
翌朝。
夕べはお部屋食だったけど、朝ごはんは「こちら」にて。
え? このお部屋の、まさにこのお席??
明治天皇の御傍…
恐悦至極に存じます 汗
「おはようございます 昔ながらの越後の朝食をお召し上がりください」
懐かしいお味…特にみそ汁。
慣れ親しんできた味です。。
普段は朝ごはんは食べないのだけど、
特別な環境で、ゆったりと、美味しいお料理をいただけるってシアワセ…。
ご馳走様でした。。
11時のc/oまでゆったりと過ごさせていただき。
c/oの際、帳場にて女将さんに。
「こんなまだ世間が騒がしいときに、
お邪魔してしまってすみません…」と申し上げたところ、
「いえいえ、いらしていただいて本当に有難いです、
また平日に、ゆっくりお越しくださいませ…」
久々に、のんびりと過ごさせていただきました、
大変にお世話になりました、ありがとうございました。。
(この後、約2か月間にわたる第三回目の緊急事態宣言突入…)
(2021年4月宿泊)
源泉名:岩室4号源泉
泉質:含硫黄-ナトリウム・カルシウムー塩化物温泉
源泉温度:52.2度 pH:7.96 溶存物質:11,500mg/kg
加水あり 加温あり 循環あり 消毒あり
(ただし、2020年4月に出来た「月見の湯」は源泉かけ流し)
<温泉分析書>
<館内案内>
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