伊豆はお江戸に比べて、季節がひとつ違う…
長月9月上旬の訪問だというのに、この真夏チックな空と雲、そしてこの気温。
目の前の田圃はまだ青々とし、収穫の時期なんかまだまだ先のよう。
(↑photoby acoronさん♪ モデル:鹿さん♬)
ただいま。
帰ってきましたよ、桜田温泉山芳園。
実に…コロナ禍前から3年ぶり…。
まめたさんがつけてくれた今回のツアータイトルは、
『桜田ファミリア Returns』
私はR氏と2019年に、
ほか御一行様は同じく2019年5月に日本温泉地域学会梅ヶ島大会のときの前泊で泊まったきり。
(私はそのとき、本業多忙にて平日休まなくてはならない地域学会へ行けなかった…)
山芳園フロントで、若旦那のまーくんが出迎えてくださる。
随分と…ご無沙汰しておりました💦💦
ロビーに掲示・販売されている「いいゆ!」手ぬぐいも、今や6色バリエーション。
(緑色は完売、温コレにも在庫なし)
(でも山芳園にあった緑の最後1枚は私が購入させていただいたのはここだけの話… 未使用のまま持ってます!)
山芳園にて、お着きの楽しみのひとつめがこれ、
山芳園オリジナルガーゼタオル。
色とりどりあって、いつも悩んじゃう…
いつもは赤系・ピンク系だったので、今回は桜葉色(緑色)を選んでみましたよ☆
毛羽立たず、色合いも綺麗で、手ぬぐいより薄くはなく、
タオルより薄くほんと使い勝手よし◎
もちろん、家でも愛用してます。
c/iは15時。手続きが済むと、スリッパのまま玄関脇を通り客室へ。
この回廊も… ほんと懐かしい。
飾ってある「日本秘湯を守る会」の提灯、
ここで拝めるのは今回が最後かな…?
(注:2022年12月末をもって退会予定のため)
今回は6名様2部屋、『木の蔵』と『川蝉(かわせみ)』
『木の蔵』はメゾネット、1階と、
2階。
部屋風呂。
以前は浴槽ガラス窓の向こうに鯉が泳いでいたのだけど、
今はもういらっしゃらないとのこと~🐡
『川蝉』
コンパクトなお部屋に、
部屋風呂付き!
湯舟サイズもコンパクトなのがウレシイ♡
だってそのほうが新鮮なお湯のまま浸かれますから♨
お着きの楽しみその2:大露天風呂貸切!
このたび「混浴露天風呂」は、「貸切大露天風呂」として、貸切でご利用いただけるようになりました。大露天風呂入り口よりご利用ください。
そう、このだだっ広い、広さ20畳、奥行き10メートル、深さ1メートルの
泳げちゃう大露天風呂が、なんと、貸切…!
これぞ、非日常…。
広報担当(若女将)ロミさんの弁。
2018年に貸切制に変更したのね。混浴制のときは、温泉慣れしている方を除いて、
露天風呂を避けて入らないままお帰りになってしまうお客様が多くて、もったいないって感じていたの。何十年も通ってくださっている常連の方ですら一度も露天風呂に入ったことがないと言われたのがきっかけで、思いきって制度を変えてみたの。
混浴やめちゃうの?え~みたいなお声もあったんだけど、結果的に一部の方だけでなく沢山の方に喜んでもらえるようになってホッとしています。
露天風呂の真ん中を仕切りで区切って男女別にする案も考えたのだけど、
やっぱりワァ~!ナニコレ!と驚くほど広い大露天風呂の景観はそのままにしておきたくて。壮大な景観の中で独泉できる非日常感をたくさんの方に楽しんでもらえて嬉しいです。
納得です…。
さ、お待ちかね、お夕飯タイム♬ 18:30スタートで。
いったんフロントロビーに集まって、そこからご案内を~
今回は計6名様、個室にてご用意いただきました◎
まずは、サクラダ・サングリア・カクテルで乾杯☆
さあさ、美味しい地のものをふんだんに使ったお料理がどんどん…運ばれてきます。
広報兼若女将兼ソムリエのロミさんから、
まずは地元静岡の掛川のお酒『開運』をお薦めいただきました◎
『開運』、名前がまずもってイイですよね、
「みなさんに運が開けますように☆」
特別本醸造(吟醸酒と同等)の生酒だけど、
少し熟ってる感じが、この「生シラス漬け」に合うんだ…♡
◆生シラス漬け ◆きびなご南蛮酢漬け サラダ風味
◆お造り、は、手書きのメモのとおり!
左から、ハチビキ/ヒレナガカンパチ/タチウオ/カマス
あんまりお刺身としては見かけない名前ばかり…! 新鮮✨
◆桜葉アミューズ
マグロ桜葉パテ、桜葉もバゲットに乗せて食べちゃう◎
<本日の献立> 左上の桜の花のカットが心憎い演出… 桜田ゆえに🌸🌸🌸
思わず、桜花カットから、覗いてみたくなりましたよ(笑)
モデル左:ARUGAさん、モデル右:鹿さん(笑)
お料理に合わせて… まだ赤白ワインは早いから、泡をお願いしてみました、
スペインのCAVA。
◆フエフキダイ漬け焼き が供されたところで、赤ワイン。
スペインのデ・ハーン・アルテス テンプラニーリョ ミディアムボディ
ロミさん「テンプラニーリョは和食に合うんですよ~!」と。
確かに漬け焼きの味噌っぽい?醤油っぽい?麹テイストに寄りそう!
◆金目鯛の姿煮 ◆川のりさつま揚げ&地場野菜 桜葉マヨネーズはお好みで
◆自家栽培合鴨農法米
これ、おみやげでもいただいたけど、おうちで炊いても本当にもっちり美味しい♡
◆デザート:心太・みかんケーキ・オリーブ茶
そしてお待ちかね…
『木の蔵』1階メインダイニング(笑)にて、『温泉達人会』次号会報の座談会収録開始!
『温泉達人会』会報は年1、11月発行。
そのための原稿を、毎年7月~9月にかけて会員が認(したた)める。
同期組座談会シリーズも次で4期目、
今年は8/20に収録予定だったけど、少々ドタバタありまして結局4名揃わず、
座談会収録がお流れに…。
次4人が集まるときは?と考えたら、ここ山芳園。
折角山芳園でやるならロミさんにも入ってもらったらどう?
ロミさんが承諾してくれるかどうかは別だけどね(笑)、と。
ロミさんに打診したところ、
「いいですよー! 吞みながらでいいんですよね~?」と一発で快諾(笑)
十年来の深く長~い友情のおかげで、このテーブルを囲んで、
5名で座談会収録をさせていただくことが出来ました。
本編は11月発売の『温泉達人会』会報vol.16を楽しみに、お待ちください(^_-)☆
(注)ロミさんのお仕事が終わったあとの収録のため、
みなさん浴衣姿、ロミさんノーメイクジャージ姿のため、画像はありません(笑)
そして、桜田温泉山芳園での長く熱い夜は更け……。
翌朝。
昨晩、ロミさんに奉納(笑)した全国のお酒たち。
ドラゴンウォーター@福井/雅山流黒女神@山形/WAKAZE@フランス/久保田スパークリング@新潟/北上夜曲@岩手/想天坊@新潟
いや~ よく飲みました!(笑)
お部屋のお持ち込みについてのロミさんコメント。
ますみ:今日はロミさんに飲ませたいお酒をみんながいろいろ持ってきたわけですよ。いくらロミさんに飲ませたいお酒持ってきたって言っても、こんなたくさん…。すみません~
ロミ:冷蔵庫、足りました?? みなさんは理想的なお客様なんですよ、なぜなら、こういう時のために空の冷蔵庫にしているわけだし。でもちょっと小さいけどね。
鹿:いや、こんだけ(広さ)あれば充分!
ロ:冷蔵庫に入る限りは、お好きなだけお持ち込みください!
ま:いいんですか、それで!?
ロ:夕食のときはお持ち込み料をいただいてますが、お部屋にはご自由にどうぞ~。
鹿:持ち込んでほしいってなんで?
ロ:楽しい時間を過ごしてもらえるし、空のままだと電気代だけかかるだけだしね。
鹿:折角なら使ってほしいってわけね。
ロ:そう、空のままじゃ冷蔵庫がかわいそうだから使ってほしいの。今日はびっしりお酒が入っていて冷蔵庫が喜んでる。最近の私は冷蔵庫の心まで読めるようになったの、変な奴だと笑われるかもしれないけど。
一同:(笑)
ロ:まじめな話なんだけど、大露天風呂の混浴制から貸切制への変更に続いて、最近は古くなってきた館内物品の変更も少しずつ進めていて、物品と対話するように心がけているのね。どれを残してどれを新しくするか、物を無駄にしないためにも日々じっくり考えながら進めていて。客室用冷蔵庫はもうちょっと大きい容量のほうが良いのかなぁ~と思いながらも冷蔵庫さん達は皆元気だし買い替えるのは躊躇していたんだけど、お酒の達人でもある今日のメンバーの皆さんから「これで充分」と言ってもらえたなら、しばらくは現状維持で大丈夫そうですね!
(座談会原稿ママ、一部分のみ抜粋~)
↑↑こんな感じで楽しく!?会話を進めてますから、ぜひ本編全部は、
『温泉達人会』会報vol.16にてお楽しみください~♬
タイトルは「酒と温泉と若女将」~我ら同期が愛する宿 桜田温泉山芳園~
飲んだ朝でも、
この朝ごはんを目の前にしたら…箸が動かない訳がない。
印刷??って思ってたけど、一枚ずつ手書きなのね…!?!
◆静岡野菜と駿河湾シラスのオムレツ
さて、c/oのお時間まで、館内をもう一周。
貸切の家族風呂。
女性用大浴場
この白いの…ナトリウムとカルシウムの成せる業。
ガビガビのカピカピ(笑)
アメニティグッズは必要なときにこちらから。
温泉パック用のフェイスシートはこの中に、ご自由にどうぞ♡
山芳園の源泉は、ダブル美肌の湯。
pH8.6のアルカリ性(不要な角質を溶かす作用あり)&硫酸塩泉(肌の蘇生効果)
昨晩、座談会用の写真を撮ってないので、山芳園フロントロビーを少々拝借。
ロミさんの代わりに、まーくんにも入っていただきました◎
表玄関でも記念撮影☆
この左手後ろに飲泉所と、
駐車場向こうに温泉水を大量に汲めるところがあります(有料)。
有料と言っても…10リットル100円だもの。
お車だったら、汲んで帰らにゃソンソン!
お土産にいただいた『志太泉』の「にゃんかっぷ」。
「ワンカップ」は大関さんの商標登録だから、
普段は「カップ酒」と言わなきゃいけない。
だけど、ワン(犬)に対して、にゃん(猫)とは、考えましたね(笑)
1泊2日、なのに、それ以上の滞在をしたような気分…
美味しいお料理と、上質の湧いたばかりの温泉、
そしてまーくん&ロミさんの笑顔…。
今回も、貴重な"桜田時間"を、ありがとうございました♡
最後に、こちらをご紹介します。
私たちの想い【桜田温泉 山芳園からお届けしたい想い】
私どもは、総客室数10室の自噴源泉を持つ一軒宿です。
家族4名・地元従業員・地元お取引先のチームで運営しています。
華美はなくとも安心安全の自家製農作物、地産地消と自家製メニューの飲食提供にこだわっています。「自家製」にこだわっているのは「食」の部分だけではなく、温泉の冷却装置や、囲炉裏の木材の製材や組み立て、駐車場の丸太の塀も自作していることは驚かれます。
大露天風呂の木の扉、客室の木椅子&テーブル(蓮華)や木台、廊下の木の手すり、といったお客様の手に触れる箇所も所々を手作りしており、「何か温かみを感じる」とお客様よりお言葉をいただく理由は「想いを込めた手作りに勝るものなし」の表れかもしれません。自家栽培みかんは見た目はあまり良くないかもしれませんが、多くのお客様より大変喜ばれています。
大きい果実もあれば小さい果実もあり、デコボコしているものもあるかもしれません。
しかしそれは、見栄えにとらわれずに自信を持ってお伝えできる、皮ごと安心して召し上がっていただける、農薬不使用の安全性の証でもあります。公式ホームページも「自家製」にこだわり、自分たちの持つ力の限りで製作しています。
専門のプロ目線で魅せるに値する技術は足りないかもしれませんが、第三者を介さずに「自分達で出来ることはまず自分達で行う」ことで、等身大の私たちの想いを形にしたいと考えています。一般的な宿泊施設のイメージ枠にはあてはめることなく、旅館でもない、民宿でもない、ホテルでもない、華美でなくとも五感に何かが響きリフレッシュ・デトックス・エナジーチャージのお手伝いができる場所としてお役に立ちたいと考えています。
そして「伊豆の我が家」のような「温かく、心地よく、心身ともにのびのびできる場所」であると同時に「ここでしか味わえない非日常」を感じることができる存在を目指しています。ご興味をお持ちいただいたお気持ちが、私どもの想いと繋がり、良きご縁となり、皆さまにとって必要な存在になることができましたら幸いです。
桜田温泉 山芳園
運営者チーム一同
ありがとうございました、
また、お世話になります*^^*
(2022/9上旬訪問)
<温泉分析書>
源泉名:桜田温泉 松崎9号 泉質:カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉
源泉温度:72.8度 pH:8.4 溶存物質:1,828mg/kg
加水なし/加温なし/循環なし/消毒なし