** Season's Greetings ** 湯楽粋笑

季節のご挨拶:温泉と日本酒、全国各地のたのしいことや美味しいもの、いろいろ。

強羅花壇(ごうらかだん)*神奈川県足柄下郡箱根町強羅温泉

その昔…

まだ入社して間もないころ、社内斡旋のページで、

「強羅花壇 3万円」と書いてあるのを見て、

「東京の花屋さんて、お高いんだわ…」

真面目にそう思ってた、新潟時代のうら若き自分(笑)

 

今、察するに、おそらくお取引か何かで特典でお安く宿泊できる、

そういう美味しい話だったかと推察。

 

そんな思い出ある四文字熟語『強羅花壇』

ようやく宿泊してまいりました◎

だって、独自源泉があると言われちゃあ、素通りできませんもの(笑)

箱根登山鉄道からも見える、この看板。

この日は鉄道到着に合わせ、強羅駅までお迎えに来ていただき。

入口玄関へ向かう通路、

扉開いて正面のロビー

このロビーの向こう側は抜ける青空。

右手奥の建造物は、彫刻の森美術館の一角らしい。

季節は5月だから、菖蒲、かな…

ロビーから階段ひとつ下がっていくと、

ああ、これが有名な…”柱廊”

風薫る五月だから、この開放感。

よく考えたら… 

あのこじんまりしたエントランスからこの開放感って、ちょっと想像つかない。

ラウンジには様々な情報誌が所狭し、と。

この中から、夏酒の本を一冊と、冷たいウェルカムドリンクを一杯。

お部屋へご案内いたします、と声をかけていただき、

「もくせい」のお部屋へ。

こじんまりした作りだけど、

実は部屋風呂もある。

”「強羅花壇」では3本の源泉を所有しており、2本は庭園内より湧き出る自家源泉”

でも分析書はひとつしか見えなかったところを見ると、

今はひとつしか使用していないか、はたまたブレンドされているか、

あるいは敢えて分析書は取ってない(掲示していない)か…。

(後述)分析書をよく見たらわかりました、”ブレンド”が正解でした。分析書は下段に掲載。

 

アメニティにはあちらこちらに菊の御紋。

ここ『強羅花壇』は、宮家ゆかりの建物なんだとか。

 

お着きのお茶菓子とお茶をいただいたら、

少しばかり、お散歩してまいりましょうか。

 

木漏れ日眩しい、5月の緑。

 

お散歩から戻ったら、

さ、お風呂に参りましょう。

この”柱廊”のまんなかあたり右手に、湯処が。

大浴場は、大きな丸の内風呂と、庭園岩風呂の露天風呂が。

外国の方おふたりにあっただけで、

あとはいつ行っても遭遇することはなかったな。

 

家族風呂(貸切)はそのまたもっと奥の方。

「え? ここから行くの?」とちょっと驚く感じのところから、

この湯屋まで。

小さ目の岩風呂がひとつ。

泉質は、アル単(アルカリ性単純温泉)、

源泉温度45.5度、使用位置42度、ということは、

広い敷地の結構向こう側から持ってきてるのかな…?

(後述:結局3本ブレンドされているため、貯めてもってくる間に多少の湯温低下は致し方なし)

 

湯上りはそのまま、

この気持ちのいいテラスへ。

竹の葉ずれの音を聞きながら、

湯上りの一杯🍻

だんだん暮れ行くトワイライトタイムを、

蒼に変わっていく瞬間を、切り取りながら、愉しむ。

 

お部屋に戻り、お夕飯タイム。

 

 

日本酒リストに、神奈川の地酒『瀬戸酒造店』さんの『セトイチ』を見つけ、

すかさずオーダー(ボトル売りのみ)

 

美味しくて、お料理も美味しくて、

結構あっという間にふたりで開けてしまったっけ。

 

 

 

メインのお肉も凄かった…

和牛三種炭火焼

 

ごちそうさまでございました…。

のんびり部屋風呂に浸かり、おふとんで爆睡…。

 

翌朝、朝ごはんも、お部屋にて。

私はいつも、スクランブルエッグ派。

 

丸いパンはほかほかのまま、紙ナプキンに包まれ。

紅茶も美味しく頂戴いたしました…。

 

 

c/oは11時。

中国人系の大ファミリーたちとロビーで一緒になったけど、

その方々が過ぎてしまえば、いつものよくある温泉旅館の風景。

 

”柱廊”をバックに、記念撮影をしてくださいました。

すぐに写真にしてくださり、額に入れ、「記念にどうぞ」と。

 

お帰りも、強羅駅まで送っていただき。

 

東京から近い温泉地、箱根。

よく考えたら…飛行機であちこち飛んだり、移動時間を費やしたり、

そういうことがないのが、箱根の良さ。

 

まさか30年越しで『強羅花壇』に来られるとは。

『強羅花壇』は… お花屋さんではありませんでした(笑)

 

(2024/5宿泊)

www.gorakadan.com

 

<温泉分析書>

源泉名:(なし) 台帳番号宮城野26,30,117号の混合泉
泉質:単純温泉 源泉温度:45.5度 pH:8.4 溶存物質:863㎎/㎏ 
♨大浴場内風呂:加水あり/加温なし/循環あり/消毒あり


♨大浴場露天風呂:加水なし/加温あり/循環あり/消毒あり

 

♨貸切家族風呂:加水なし/加温なし/循環なし/消毒あり


やはり一番お湯遣いがよいのが、部屋風呂、ということになりますでしょうか…

♨部屋風呂:加水なし/加温なし/循環なし/消毒たぶんなし

 

箱根界隈の歴史あるお宿は、やはり部屋風呂に限る…。