** Season's Greetings ** 湯楽粋笑

季節のご挨拶:温泉と日本酒、全国各地のたのしいことや美味しいもの、いろいろ。

【山形】『あけがらし』という珍味:山一醤油「江戸時代より当醸造家の家族だけが食べていた”秘味”でございます」麻の実入りからしこうじ

冬の山形満喫ツアーのほぼラストに、

めざみの里観光物産館に立ち寄ったときのこと。

mezami113.com

 

気になる飾付のコーナーを発見。

「あけ…がらし…??」

「あけがらしはただいま品薄のため、お一人様5個までとさせていただきます」

「次回入荷日は未定です」

 

こう書かれちゃ… 気にならないワケがない!(笑)

 

おまけに、2021年の3月~6月に、

JAL国内線ファーストクラス機内食にも採用された、という…

 

めっちゃ、気になる!!

 

辛いものは苦手だけど、かんずりは食べられるし、それみたいなもん!?

 

ひとまず、ひとつだけ買って帰ってきました◎

恭しい包み紙に包まれてるんですよ…

 

めざみのディスプレイに様々書かれてましたので、

それをひととおり目を通したうえで購入してきたわけですが、

何が書いてあったかと言うと…

 

以下、めちゃレトロな手作り感ある山一醤油さん公式サイトからの引用で↓↓

【命名由来】
手前共の家に江戸の昔から伝わり、
一族の婚姻など、目出度い時だけにしか仕込まぬ
門外不出の食べ物でございました。

ぶっちゃけて言いますと
一族本家の跡取り息子の
結婚式初夜だけに作り

「これを食べて今晩頑張ってネー(^_^)/~~~」
とゆー
食欲喚起剤とゆーか
一種の強壮剤として伝わって
まいりましたのでございます

「あけがらし」という商標は大正期についたもので、
それまで決まった呼び名はございませんでした
 
故七代目の当主が学生時代、
東京の寄宿舎にて同室であった
谷川徹三氏(作家、哲学者:そして詩人谷川俊太郎氏の父上)と共に
部屋で田舎から送られてきた
伝来の芥子糀で酒盛りをしておりました時のこと・・・
 
その時谷川氏が杯を片手に
「落語にも{あけがらす}てぇ話があるし、
 祝言の時だけの目出度くてウメー食べもんだから、
 メデテー芥子ってことで
   【あけ(明と開をかけて)がらし(芥子)】 ってなぁどうだ」
   とおっしゃられたのだとか。

それを聞いてハタと膝を打った七代目が
「あけがらし」を正式な当店の商標としたので御座います

かようなワケで、はなはだ乱暴な命名ではありましたが
先祖代々祝言の時にだけ食べてきた名の無い「食」に
こうして良い名が付くことになったのでございます

 

なるほど(笑)

で、自宅に戻って早速実食。

 

お薦めの、白い熱々ごはんの上に乗せて、で。

ひとくち。

「…ん? 辛くない」

 

「あけがらし」の風味考

本体に表示の賞味期限をさかのぼる六ヶ月前に機詰めをしております。

あけがらしは糀が生きておりますので、

時間の経過によって風味が変化して参ります。

 

瓶詰めより

1ヶ月~2ヶ月(爽味期)爽やかな辛み

3ヶ月~6ヶ月 (熟味期)熟成した辛みと糀から出た甘みが醸し出されて参ります。

それぞれが美味でございます。

 

6ヶ月以上になりますと辛みが消えて参りますので、

それをもって賞味期限の意味と致しております。

 

 

ちょうど手元のものは、賞味期限が2025年8月、ということは、(購入は2月)

ちょうど、瓶詰めしてすぐ?ってこと。

>1ヶ月~2ヶ月(爽味期)爽やかな辛み

 

…なるほど。

でも、全然イヤな辛さはなくて、むしろ美味しい!! まさに珍味✨

 

これ、おにぎりの具に入れたい…♡

…と思ったら、お薦めふたつめにちゃんと書いてあった(笑)

 

{「あけがらし」お召し上がり方ご紹介}改訂版
  

   ◎ご飯に
    1 温かいご飯に乗せて召し上がりますと食欲増進の程は無比でございます
    2 おにぎりの具として
    3 焼きおにぎりの最後の仕上げに薄く塗りつけて軽く炙りますと珍なる風味
   ◎豆腐に
    1 冷や奴、湯豆腐の薬味、彩りとして(絹ごし、朧豆腐に殊に佳)
    2 揚げ出し豆腐、豆腐ステーキなどにも一風変わった風味と彩りを添えます
   ◎野菜に
    1 風呂ふき大根の練り味噌代わりに)
    2 生野菜のスティックなどに付けて(山菜のウドなどにも)
    3 旬の菜のおひたし、和え物などに(ほうれん草、三つ葉、菜の花等々)
    4 酢を混ぜてのばしますと他にない和風ドレッシングとなります
       *あけがらしの山吹色は、大根の白・菜類の緑に映えます
    5 天麩羅につけて(塩や天つゆとは又違った佳味となります)
      殊に癖のある野菜等の天麩羅には佳合


   ◎納豆に入れて


   ◎魚・肉
    1 白身の魚(まながつお、鱈、鯛など)の焼き物の際、仕上げにあけがらしを少量なすりつけ再度軽く炙りますと、風味を添えると共に彩り楽しい一品となります
    2 白身魚、鶏肉、豚肉、牛肉をあけがらしに1~2日漬け込んだ物は西京漬けと又違う独特の香り高い焼き物に仕上がります
    3 海老の天麩羅につけて


   ◎舞茸、シメジ等を軽く茹でた物に和えて
   ◎浅漬けのお新香の脇役として
       *お新香の盛り合わせなどに添えますと酒徒に喜ばれます
   ◎そのままチョイト舐めて酒の肴に
       *この場合、やはり日本酒、焼酎があいます
   ◎プレーンタイプのクラッカー、蒲鉾等に添えてビール、ウイスキーの肴に
   ◎チーズに乗せて(癖のあるチーズなどには殊にあいます)
   ◎スパゲッティのソースとして(癖になる刺激とのこと)
   ◎ナンに挟んだらインドの方が喜ばれたそうな
   ◎ポテトチップス等のスナックにチョイトつけると旨いそうです

使い方により、色々な食材、料理の名脇役、又は、不思議な調味料となります

 

これはいいものに巡り合えました!

山形の長井市のあたり、飯豊地方のお土産は、

私はコレでお願いします(笑)

 

 

(引用元)山一醤油公式サイト

akegarashi.jp

 

ああ、そうそう。

このめざみの里観光物産館、地味にいいもの置いてますよ…

これも気になって買った、『やみつきしみかりせん』

「おひとりさま5個まで」とか、販売戦略が上手なんじゃ(笑)

でも本当に美味しかった!

これもまた食べたいです◎