西伊豆はいつも、桜田温泉『山芳園』を素通りできないので、
山芳園以外の御宿は『かいとく丸』くらいしか泊ったことなかったのだけど。
今回は、『山芳園』が日本秘湯を守る会から外れてしまったため、
R氏のスタンプを稼ぐのに、提灯宿に泊まることに。
目を付けた、『かわいい御宿 雲見園』
「かわいい御宿」=小さい御宿、って意味であってるのかしらん??
雲見海岸のほうを見下ろす少し高台に、この御宿は位置し。
暖簾には、日本秘湯を守る会の定番のあの文句、
”旅びとの心に添う 秘湯は人なり”
暖簾をくぐると… 右手にロビー、こちらでc/iを済ませ、
お部屋は二階へ。
「海富士」と言う名前のお部屋に。
窓の向こうに海も見える、広めのお部屋。
場所柄、ライフジャケットの装備もお部屋に。
ロビーには色とりどりにサイズ別に浴衣も揃えてあったけど、
日本秘湯を守る会の名前が入った浴衣なんて、あったのね…。
さて、何はともあれまずはお風呂♨
お風呂は全部で3つ。
♨男女別内風呂
床のガビガビ… 強塩化物温泉の証拠。
♨混浴露天風呂
こちらも石に白い塩化物温泉の析出物。
♨貸切展望露天風呂
予約をして部屋名の札を掛けておくタイプ。
貸切風呂は鍵をお借りして。
ちょこっと上のほうまで登ります。
そこに…
丸い桶の可愛らしい露天風呂!
向こうに海が見えますね。
この小ささと、このロケーションと、プライベート感満点◎
お食事は食事処にて。
テーブル所狭し…!と海産物が盛りだくさん
伊勢海老だの、栄螺(さざえ)だの、鮑だの…
鮑はコースにそれぞれ一つずつ。
料理方法は別々でもOKとのことだったので、ひとつは陶板焼き、ひとつはお刺身に。
海の幸、てんこ盛り!
箸袋、オープン。
これは日本酒が進みそう…♡とのことで、最初から300mlを2本。
『正雪(しょうせつ)』『黒船マシュー』、どちらも神沢川酒造場のもの。
「マシュー」は本当は難しい漢字を書くのだけど、
ネットで探してもどれもカタカナでしか書いてないので、カナ表記で😅
18時からお夕食をいただきはじめ、19時半には食べ終わり、
まだ青白い海辺までお散歩しに行くことに。
海へ続く一本道。
季節は6月、ちょうど夏至も近かった頃。
そいえばあの割れた岩、面白いカタチ…。
ひととおり散歩して戻って来て、夜の『雲見園』外観。
あの暖簾、雰囲気出てますね…
翌朝。
まずは展望露天風呂でひと風呂♨
ほんと、この小ささが嬉しい♨
新鮮な湯に浸かれるから~
ざばざば源泉で洗髪してさっぱりして、
朝食も食事処にて。
お、夕べと箸袋が違う。これは富士山。
タジン鍋の中身は、伊勢海老の味噌汁。
海の幸のごちそうたっぷり! 満足度しかない海鮮料理でしたが、
気になったのは食事処でみなさんにお話されていた、女将さんのお話…
「磯枯れで伊勢海老が獲れない」
伊勢海老の餌は栄螺や鮑。
磯枯れが進んでいて、栄螺、鮑が食べる海藻が少ない
→伊勢海老の餌がない→伊勢海老が獲れない…
海が砂漠化しており、まさに沖縄の海のよう(沖縄化)、
テーブル珊瑚が開き始めてきてたという話も。
喜んでるのはダイバーだけ。
磯枯れの一因は「黒潮大蛇行」の影響もある、と。
先日ニュースで7年続いた「黒潮大蛇行」が収まった、と報じていたっけ。
今まで通り、伊豆の海で伊勢海老、獲れるようになるといいですね…。
c/oは10時。
荷物を置かせていただいて、海岸までまたお散歩に行ってみることに。
この絵ハガキは…この景色だった。
昨日夜だったから良く見えなかったけど…
確かに富士山が見えてる!
牛着岩、左の大きな岩が「大牛」、右の小さな岩が「子牛」
沖に見える大小2つの島。その昔、暴風で雲見一帯は大洪水となり、民家や家畜も海に押し流されましたが、一夜明けてみると港の正面の岩に牛が流れ着いており、無事だったといいます。それ以来、雲見の住民たちは、この島を牛着岩と呼んでいます。今でも大きい岩"大牛着” と小さい岩“小牛静” をしめ縄を張って、港と船の安全を祈願してます。(引用元)松崎町観光協会サイト
実はこの雲見海岸に…足湯があります!
昨晩は暗かったから行かなかったけど、
ほら、富士山と牛着岩が見えるこの位置に、
結構広い足湯(笑)
これ、露天風呂でも行けそうですね!
この源泉、実は雲見園と一緒なんですって♨
雲見海岸の近くに昔、もうひとつ露天風呂があったと聞く。
(…と他人行儀に言ってはみたが、実は2009年にちゃんと行っていた!)
♨赤井浜露天風呂
女将さん曰く、
「雲見温泉は石部からのお湯で充分まかなえる。
今後宿が増える見込みもないし、赤井浜のお湯を引かなくても良くなったため、
赤井浜露天風呂は廃止にした」とのこと…。
石部より赤井浜のほうが全然距離が短いのに、ちょっと残念…。
(注:温泉分析書を見ると石部から2キロ引湯していることが分かります)
石部の、フレッシュな湯に浸かるには、ここはいいかも↓↓
♨平六地蔵露天風呂
季節限定、それも水着着用のようですが、機会あればまた♨
海岸散歩から戻って来て女将さんにご挨拶をし、おいとまを…
お世話になりました、ありがとうございました😌
そういえば最後女将さんに、
日本秘湯を守る会の親しい御宿をいくつかご紹介していただきました◎
滝の湯@福島、渓雲閣@栃木、清津館@新潟、滝見屋@山形
…このなかで行ったことがない御宿は、滝の湯@福島だけだな…
いつかの候補に入れておきましょう♨
あ、そうそう。
なぜ「かわいいお宿」と言う名前なのか。
「女将さんがカワイイからってんじゃない?」…とR氏が言ってましたが(笑)、
ちゃんと由来を発見しました。
――屋号の”かわいいお宿”とは。
「当館は昭和37年の創業で、かつては部屋数が15室ほどありましたが、
両親の代になって7室に減らし、さらに5室になりました。
その際に“小さい”という意味で、宿名を『かわいいお宿 雲見園』に変更しました」
なるほど…!
謎がひとつ解けた瞬間。。
(2024/6宿泊)
<温泉分析書>
源泉名:三浦1号、三浦5号、三浦5号(←重複記載?) 混合貯湯槽 混合泉
泉質:カルシウム・ナトリウムー塩化物温泉 源泉温度:59.4度 pH:7.3
溶存物質:13,110mg/kg 加水なし/加温なし/循環なし/消毒なし
雲見園は漁業権も持ってらっしゃるとのこと。
そこが、山の宿と海の宿の違い、とも。
遊覧船コースもあるそうです。
50分コース、毎日6時発、6時30分発、13時発の3便。
イルカにあうことや、40分に1回息継ぎに上がってくるウミガメに出会うこともあるとか。
<飲み物メニュー>