(2023/11/29追記)祝「本館古勢起屋」が令和5年8月7日付で、国の登録有形文化財に登録されました
その昔、銀山温泉へ行ったのはゴールデンウィークのときだった。
その頃は『能登屋旅館』にお世話になり。
なにせ温泉ゴコロがないときに行ったもんだから、
共同浴場は入ってこない、お湯の感触も覚えてない、写真もほとんどない。
それから15年(!)が経過。
当時はそれほど有名な温泉地ではなく落ち着いた感もあったのだけど、
今は、乳頭温泉鶴の湯と同じく、日中は日帰り観光の方々で混み混みの人気の温泉地。
なぜならば…この風情だもの。。
東京駅を遅れること約1時間。
やまびこ(東北新幹線)に連れていかれるはずのつばさ(山形新幹線)が、
単独で走行。
(そんなこともあるのね…)
お天気の良かった関東を抜けると、
いつものように那須あたりから天気が変わる。
はじめて降り立つ大石田駅は、
観光地銀山温泉行のバスも本数が少なく(笑)、
1時間遅れで出発した新幹線のせいでお宿の送迎バスも間に合わず、
駅前に時間つぶせそうなところもないので、
1台だけ停まっていたタクシーで向かう。
やはり、結構な雪。。
一般車はここまで降りてこられない。
しろがねはしを渡ったこのあたりでタクシーから下車。
「ようこそ銀山温泉へ」
足湯ができたのね…♨
どうも「和楽足湯(わらしゆ)」と言うらしい。
右手奥に『能登屋旅館』さん。
ああそうそう、こんな感じのたたずまい。。キヲクと変わらない…
そしてその斜め手前に、『本館古勢起屋』さん。
「日帰り入浴は行っておりません」
ブーツを脱ぎ、広々としたカウンター席でc/i手続きを。
ウェルカムドリンクはこのなかから。
…というか、ウェルカムドリンクだけでなく、滞在中はどれもご自由に。
そう、オールインクルーシヴ、それも気持ちの良いほどの!
詳細説明は後にするとして…
お風呂のご説明。
系列の『銀山荘』のお風呂にも浸かれます◎
お部屋へは階段を。
途中の休憩コーナーは、
目の前に『能登屋旅館』が見えるナイスビュー
『本館古勢起屋』、2022年夏にリニュアルオープンしたんですよ…。
古き良きものと新しきものが混ざって新旧混在。
お部屋の鍵はQRコード。
ほどよい広さと、ほどよいレトロな調度品。
お隣はすぐ建物なのだけど、うまい具合に目隠しもされており、なんともお見事。
このガラスなんて…今は造られてないものなのでしょう、きっと。
雪国のお宿だけあって、はんてんのほか、すっぽり体を覆うスノーウェアも。
湯めぐりかごに、かわいい模様の浴衣がin。
飾りかと思ったこのお電話は実は現役、
フロントに御用があるときはこれでお電話をしてください、と。
ダイヤル式って… さすがにもうかけ方忘れちゃってますよ💦
さて。何はともあれ、まずは浸かりに参りましょう♨
このステンドグラスの扉を開けると、
なんともまぁ! 見事な曲線美✨『大正風呂』
銀山の歴史を再現した「白」のお風呂
かつて銀山温泉の多くの宿では、所有する源泉が温泉街の中心部を流れる銀山川の川底から湧出していたことから、湯船を源泉にできるだけ近い階段を降りた低い場所に設けていました。これにちなみ、湯船をあえて昔の造りと同じ様式で再現。当時の源泉は石灰質で源泉自体真っ白だったことを再現して白いタイル張りのお風呂にさせていただき、懐かしい優しさを感じさせるユニークなお風呂です。
茶色の澱のような湯花がふわふわ。
もうひとつのお風呂のほうは、これまたステンドグラスの扉を開けて…
しっとりと黒の空間、『硯(すずり)風呂』
書家でもあった当館先代の書室跡に造られたお風呂は、その由来にちなみ湯船に高級感あふれる硯石を使用。深い「黒」を基調にした格調高い和の佇まいです。同じ黒で統一した壁には先代の作品を配し、アートな雰囲気を演出。中庭の景色を望む落ち着いた佇まいの中、この地に流れた歴史の面影を、温泉のぬくもりとともにお楽しみください。
お部屋に向かうたんびに、
だんだんとトワイライトタイムに染まっていく『能登屋旅館』が眺められる絶景ポイントを通り過ぎ。
ひと風呂浴びたらまずは一服🍻
お部屋に運んでももらえるし、もちろんロビーでいただくのもOK。
汗も引いたところで、お夕食前に少し、お散歩と参りましょうか。
長靴はどれを履いてもOKだけど、雪国あるあるで、なかが雪で濡れてないのを選ばないと、ね。
ここのオールインクルーシブ、ほんと面白い。
少し離れたところ(滝のほう)に『湯煙食堂しろがね』というところあって、
お。ここにも温泉むすめ。銀山雪ちゃんというらしい。
宿泊者メニューが別にあって、基本無料(オールインクルーシブに含まれている!)。
内容によっては少しプラス料金がかかるものもあるけど。
この飲み比べ3種頼んだって、フリー。
ついでにおつまみに一品オーダー(これもフリー)
案内してくれたお宿のおねいさん曰く、
次の日c/oしたあとも、ランチで使ってもいいんですって(!)
…そんなオールインクルーシブ、聞いたことない(笑)
さくっといただいたところで、いったんお宿に戻り。
散策しがてら、夕食会場まで。
お宿から夕食会場までこんなに離れているのは珍しいけど、
この銀山の街並みを見ながら行けるなら、それは絶対アリ◎
だって、トワイライトタイムの一刻一刻の色合いは、
その時々の時間しか逢えないから。
お夕飯会場の『野川亭』までは徒歩5分もない距離。
個室ではないけれど、
それなりにお隣のテーブルとは距離を設けていてさほど気になることもなく。
今宵のメニューはこちら。
飲み物メニューはこちら(もちろん、こちらもフリー)
まずはエビスビール🍻
こんなおつまみが並んだら…
日本酒でしょ(笑) ということで、『吾有事(わがうじ)』をオーダー◎
お肉が来たので赤ワインもいただき…🍷
最後のごはん、デザートまで、美味しく頂戴いたしました◎
ほろよいでの帰り道。
夜になってようやく、宿泊者だけのゴールデンタイム。
日中から夕方にかけてはとても人が多かったもの。
ほどなく…
雪が舞ってきました❆❆❆
雪の、この景色が見たかったのよね…。
1週間前までは雪もなくどうなることかと思ったけど、
今週に入ってからの降りようはある意味尋常じゃなかった💦
(2022/12/24訪問)
お宿に戻り、
冷えた体を湯で温め、風呂上りにもう一杯🥂
正面は能登屋さん。
明日も、降るかな…
おやすみなさい⛄
一夜明け、朝の風景。
それなりに…降ってた感じ。。
あ、そうそう、晩ごはんも朝ごはんも、お時間決めなくていいんです。
好きな時に行って食べられるのは、気ままな湯旅満喫できてとっても便利!
ということで、遅起きの最終時間に朝ごはん。
レイトチェックアウト(別料金)でお願いしたから、確か9時ころ。
場所は本館1階ラウンジスペースにて。
朝から食卓がとても楽し気になっちゃった!
「どうしようかな…?」と思っていたら、
「どうぞどうぞ」ということで、遠慮なく朝シャン🥂(笑)
この「だし」っぽいの、なんておっしゃったかな…?
「だし」ほど味も濃くなく美味しくって、思わず山盛り頬張りたい!って思ったほど。
12時c/oまで、まだまだお時間あり。
銀山温泉の街並みを散策。
『古勢起屋別館』もあり。
こちらが『古勢起屋』本館全容
よく見ると… あの宿この宿、見事な「鏝絵(こてえ)」が飾られてる…。
漆喰(しっくい)を塗った上に左官道具の鏝で風景や肖像などを描き出す技法です。 左官職人が仕事をさせていただいたお礼と、自分が手がけた証として作成したものです。
銀山温泉入口左側のこちらのお宿、『古山閣(こざんかく)』さん、
見事な鏝絵が…10枚ほども!?
ちょうどこの宿の手前に足湯があるので、
足湯に浸かりながらゆったり眺めてみるもよし◎
も少し、足を延ばして前回行かなかった共同浴場へ。
こんなに遠くだったっけなぁ?と思い起こし、文献など調べてみたところ…
前は3つの共同浴場があったみたい。
『おもかげ湯』『かじか湯』そして、『しろがね湯』
銀山温泉は確か共同配湯だったはず…
でもお湯は、お宿のよりパンチあって良し◎
文献によれば、足湯の場所下が源泉区域で、
そこの3源泉をほどよくブレンドし各お宿・共同浴場へ配湯している模様…。
なるほど、源泉に近い『しろがね湯』のお湯がよく感じたのはそのせいか…。
硫化水素臭(いわゆる硫黄臭)もお宿より強かったし◎
いったんお宿に戻り、正午にc/oを済ませ、
朝ごはんもたんといただいたので寄り道もせず(笑)、
この街並みを抜けて、『銀山荘』まで(そこから送迎バスが出るため)。
能登屋さん、またいずれ泊りに来たい◎
そして能登屋前から見るとこの位置にある『本館古勢起屋』
お世話になりました◎
とても面白く楽しい滞在になりました、
特に食事に関しての緩さ(笑)=開始時間設定不要&オールインクルーシブは面白すぎ!
また来たいかも◎
さ、しろがねばしまで戻ってきましたよ。
ふもとの『めいゆう庵』で、
古勢起屋案内係をしてくれた女子お薦めの「はいからさんのカレーパン」もゲット。
ほんとは3種あったけど辛いのはいらないの~
その姿、まんまるのカレーパン!
これは帰りの新幹線でいただきましたよ☆
雪降る銀山温泉でしたが、
帰りはこのとおり、青空と白い雪景色のコントラスト。
雪は、1か所にたくさん降っちゃうと困るけど、
といって雪のない雪国や東北もちょっとね…
この冬は年末に降りすぎたから、
あとは3月まで穏やかに過ぎてほしいものです…。
銀山温泉、今度来るなら秋かな…🍁🍂
(2022/12/24宿泊)
(温泉分析書)
源泉名:銀山温泉(協組2号源泉・協組3号源泉・協組6号源泉)
泉質:含硫黄・ナトリウムー塩化物・硫酸塩温泉 源泉温度:63.0度 pH:7.0
成分総計:2,469mg/kg 加水・条件による/加温・条件による/循環不明/消毒不明
(銀山温泉周辺図)
(銀山温泉の食事とお土産)
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