八ツ場(やんば)ダムはその後、着々と計画を進められ、
ダムの下に沈む運命の、川原湯温泉ではそれぞれ移転等の準備が。
『笹湯』
芳しいアブラ臭で秀逸の温泉でした。
2011年10月7日で、文字通り「閉鎖」です。
「新天地への移転に伴い~」と書かれていますが、
その後、どうなったか…。
いずれ、これらの風景もダムの下に消えてしまうので、
思いだしたように、絵日記に綴ってみることにしました。
「笹湯」と書かれた矢印板。
この階段を降りて行き、左手に折れると~
そこに湯小屋が。
上から見ると、こんな感じ。
ほら、湯気抜きがある屋根、あれが『笹湯』です。
いつ行っても割と人様にあうこともなく、
ゆっくりと落ち着いて浸かれる極上湯♨
ちょうど最後にお邪魔したこの日は、
天井の湯気抜きから陽の光が一筋。
(48度あったので、やむなく加水中です…orz)
湯口からは、硫黄とアブラ臭と混ざったイイ匂い~♨
キラキラな綺麗なこのタイルが、大好きでした…。
このタイルは女湯のみ。
そうか…。源泉80度もあれば、適温にするのも難しいですね。。
いつもきちんと綺麗に片づけられている脱衣棚。
こちらが、男湯。
女湯のキラキラタイルとはまた違った、モダンな感じ。
上の道の反対側にあった『聖天様露天風呂』も既に廃止済み…
『王湯(おうゆ)』も既に2014年7月に新地へ建て変えられ、
この建物も今は取り壊されたか、ひっそり廃墟か…。
川原湯温泉をずっと上がっていくと、
『王湯』向こうに、ゆで卵を作ることができた新源泉(新湯)の足湯が。
この足湯も、王湯の閉鎖と共に、閉じられてしまったようです。。
源泉はすべて、『新・王湯』へ。
(引用元:八ツ場あしたの会ツイッター)
ちょっと悲しい画像ですが、今の新源泉。
湯気ひとつ立ってません。。
(引用元:八ツ場あしたの会ツイッター)
実はこの新源泉「新湯」が「笹湯」の源泉。
だとしたら…「閉鎖」の文字通り、
2014年7月には笹湯にはもう源泉は行ってないでしょうね…。
もともと川原湯温泉には「元の湯」があり、王湯すぐ下の岩の割れ目から自噴しているもの。
ダム事業によってボーリングで掘り当てたこの「新湯(新源泉)」とは、
地下の湯脈では繋がっているようですが、
「元の湯」=自然湧出、「新湯」=ボーリングでは、泉質が異なるのだそう。
王湯では「元の湯」と「新湯」のブレンドで使っていたようです。
「王湯に注がれる蛇口は二つあり、温泉卵のような臭いが強い方が元の湯、
熱くて臭いが少ない方が新湯」、とは、前出の八ツ場あしたの会さんからの引用ですが、
残念ながらこの写真では、ひとつしか確認できませんでした…。
(2012年12月撮影)
地元の方のことばかな、
「温泉のシンボルである、結晶を取らないで」
「元の湯」も新地に引き湯する計画もあるらしいですが、
岩の割れ目から自噴しているお湯を、いったいどうやって運ぶのか…
(ボーリングと違って人の手が掛ってない分、難しいでしょうね…)
昨年2014年10月にGFCオフ会で川中温泉へ行った際に通り抜けましたが、
今でもまだ近くまで行けるのかな?
それとももう通行止めになっちゃったかしら…
時代の流れと一言で片づけてしまうのは簡単ですが、
でもやっぱり、この温泉遺産たちを無くしたのは惜しいですね…
「ありがとうございました」
【川原湯温泉協会HP】→http://www.kawarayu.jp/
(分析書:笹湯=新湯)
(分析書:王湯=元の湯・新湯)