** Season's Greetings ** 湯楽粋笑

季節のご挨拶:温泉と日本酒、全国各地のたのしいことや美味しいもの、いろいろ。

日本酒ナビゲーターになりました。

世界各国には、それぞれの『國酒(こくしゅ)』と呼ばれるお酒があります。

フランスはワイン、イギリスはスコッチウイスキー、ロシアはウォッカ
アメリカはバーボンウィンスキー、メキシコはテキーラ、ジャマイカはラム、
そして、日本は日本酒
(焼酎も國酒に入りますが、ここではメジャーに國酒と言われている日本酒を…)

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「美味しい♥」
それだけでも充分シアワセですが、
温泉と同じで、勉強することでもっともっと深く知ることができ、正しい知識を身につけ、
存分に楽しむことができる、
そして、日本酒の素晴らしさをお友達にも伝えられる…。

温泉では、私の場合それが「温泉ソムリエ」受講でありましたが、
日本酒では、まずは「きき酒師」の一歩手前の、SSI認定「日本酒ナビゲーター」

日本(世界?)のワイン界を背負って立ってらっしゃる、田崎真也さん、ほかワインで著名な方々が、
このSSI(SAKE SERVICE INSTITUTE:日本酒サービス研究会)を創設なさったとのこと。

日本酒のいろはの「ろ」を勉強するのに、本当に勉強になりました…
(私にとっていろはの「い」は、新潟清酒達人検定銅の達人でした(^^ゞ)

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以下、お勉強したことを備忘録代わりの記載いたします。
お酒をよくわかってらっしゃるひとから見たら、突っ込みどころ満載!?かもしれませんが、
わかりやすさをメインに書かせていただいております、ご容赦くださいm(__)m

1.日本酒の素晴らしさ

①美肌効果が高く、アミノ酸たっぷり

…女子的に、敢えてこれを一番に(笑)
 日本酒造りに欠かせない麹(こうじ)は、塩麹に代表されるように今や知らない人はいないほどのブームに。
 麹には、シミ・ソバカスを防ぎ、肌を白く保つ物質が多く含まれているとか。
 新潟魚沼の銘酒上善水如ブランドで、化粧品もラインナップされてますよね。
 
 そうそう、杜氏の方の手って、本当に白くて美しいんですよ…。
 あ、日本酒をいただいた次の日の朝って、やっぱりお肌がもっちりしている気がします(笑)

②ストレス解消・活力を与えてくれる

…イライラしたり、慌ただしかったりしたときに、日本酒を飲みたいって思いますか? 
 答えは、NO。
 ゆったりと落ち着いた気持ちのときに、美味しく楽しく日本酒をいただきたいですよね。
 「Osakeテラピー」と言う言葉も最近あるほど。
 また、飲み方にも注意。アルコール度数はワインとほぼ同じですから、
 間違っても一気飲みなどせず、「舐めるようにちびちびといただく」のが大人の流儀←これ、重要。
 和らぎ水(チェイサー)も決して忘れないように。

③飲用温度帯の幅がとても広い

…他の酒類に比べて、飲用温度の幅が広いのが、日本酒ならではの最大の特性。
 冷や(常温)でも、温めてもいただけるお酒は、ほかに類をみない。
 新潟の地酒は絶対冷やして~!と思って過去すごしてきてましたが、
 八海醸造の社長さんとご一緒させていただいたとき、大吟醸をぬる燗にしていただくと美味しい、と
 お聞きし、試してみたら本当に美味しかったこと、今でも忘れません。。

④体を冷やす効果が低い

冷えは女性の大敵! 万病は冷えから、とも言われています。
 その点、温泉はカラダを温めるので◎なんですね~(笑)
 そして、アルコール飲料はすべて体を冷やす効果が高いのが本質。
 その点、日本酒は体を冷やしにくく、「体に優しいアルコール飲料」と言えます。

⑤料理との相性において、優れたパートナー

…日本酒は、様々なお料理に使われます。
 美味しい要素だけを強調し、料理のマイナス面を引き出す要素が少ない極上の調味料でもあります。

⑥高度な醸造技術を持つ醸造

…製造技術のレベルの高さや、日本全国各地の気候・風土による香味成分の多様さは
 世界の酒のなかでも類を見ない「芸術作品」です。
 1本の日本酒が誕生するまでに要する時間と手間は相当なもの…
 米の栽培、絶妙な水加減、気温・湿度、微生物の働き、手のぬくもり、杜氏の経験と勘… 
 すべて揃ってようやく奇跡の日本酒誕生です。

⑦美味しいのに、お値段・種類も手ごろ

…ワインはピンキリで、いいものだと1本数10万円~??なんてのもありますが、
 いい日本酒でも、高くてせいぜい四合瓶(ワインのボトルと同じサイズ)で5千円~1万円くらい。
 普通に飲むいい日本酒ならば、四合瓶で千円台で買えます、ホントです。
 最近は、泡系(発泡・活性系)の日本酒も出回るようになり、「日本酒のシャンパン」とも。
 アルコール度数も7%前後と、ビールよりちょっと高めくらい、ワイン・日本酒の半分、
 女子的にも嬉しい&美味しい日本酒です。


2.本当に美味しい日本酒を飲むために

■3つのキーワード 「純米」「吟醸」「本醸造」 =『特定名称酒

日本酒のリストを目の前にして、「どれがいいかな?」と迷ったら、
まず「純米」と名のつくものを目安に選んで間違いないです。

 ・純米酒…米・米麹 ※精米歩合に制限はなし、なので最近は玄米でも作れちゃう!
 ・特別純米酒…米・米麹、精米歩合(お米を残す割合)が60%以下
 ・純米吟醸酒…米・米麹、吟醸造り精米歩合が60%以下
 ・純米大吟醸酒…米・米麹、吟醸造り精米歩合が50%以下

所謂「アル添」と呼ばれる醸造アルコールを原料に明記して使っているお酒には、
それ以外にも、実は『特定名称酒』ではないお酒(つまり、「純米」「吟醸」「本醸造」の名前がラベルについてないお酒)が、アル添のお酒です。

恐いことに…、
ひと瓶の半分くらいが醸造アルコールなお酒!(=アル添普通酒:上選とか下選とか書いてあるもの)や、
ひと瓶の2/3が醸造アルコール&調味液なお酒!!(=三倍増醸酒三増酒なんてのもあるのです。
これはもはや…単なるみりん??

戦前はすべて純米酒だったそうなのですが、戦後にいろいろあって…薄めるお酒が出来たのだそう。

基本的に、日本酒をいただいても、頭が割れるように痛くなったり(つまり、二日酔いですね…)することは
まずありません。
居酒屋さんの飲み放題に「日本酒」としか書いてないものや、
同じく飲み放題にある「赤・白ワイン」とだけ書いてある類を飲むと、必ず頭が痛くなります。

日本酒も、ワインも、安かろう酒をがぶ飲みするのではなく、
美味しいものを少量いただいて味わうことが、オトナな嗜み方、というところでしょうか*^^*

それでも、ちょっと飲みすぎたかな?と思った日は、
ヘパリーゼをいただきましょう(笑) ←ドリンクより錠剤がお勧め!


3.「日本酒には四季がある」 四季折々の日本酒

睦月1月…祝い酒(元旦)、めでた酒、お屠蘇(とそ)  ≪しぼりたて・新酒≫
如月2月…雪見酒                      ≪あらばしり
弥生3月…桃の酒(3/3桃の節句)、かすみ酒、白酒 ≪うすにごり酒
卯月4月…花見酒、朧月見酒               ≪にごり酒、おりがらみ≫
皐月5月…菖蒲酒(5/5端午の節句) 
水無月6月…牡丹酒、蛍酒                 ≪雫酒≫
文月7月…七夕酒(7/7七夕の節句)、滝見酒、祭り酒 ≪生酒≫
葉月8月…氷酒、みぞれ酒                 ≪生酒≫
長月9月…菊酒(9/9重陽節句)、月見酒       ≪冷やおろし、秋あがり≫
神無月10月…紅葉酒                    ≪冷やおろし、秋あがり≫
霜月11月…燗酒
師走12月…除夜の酒、〆の酒、発泡性酒        ≪しぼりたて・新酒≫

今時期は、要冷蔵の「生酒」、多く出回ってますね~♪


4.ちょっと蘊蓄…

■いろいろな日本酒用語

日本酒にまつわる言葉はたくさんありますが、
製造工程に関わる用語はまた別の機会にお話しするとして、
学んで印象的だった、ふたつの言葉を~

「山廃」と「生もと(きもと)」
「山廃」ってなんだか高級そうなイメージがしますよね~(笑)
でも! 実は「生もと」を知ってしまうと…

「生もと仕込み」とは、酒母(しゅぼ)を造る際に、蒸し米、麹、米を「半ぎり」と言う桶に入れ、
米を櫂(かい)棒ですりつぶす「山卸し」と言う作業を行い、天然の乳酸菌を増殖させる昔ながらの方法。
「山卸し」とは、2人1組になって、その「半ぎり」をすりつぶし、そこから3つに分け、またまたそれを6つに分け…的な作業を一昼夜のうちにやるとても大変な作業。

この「山卸し」と言う作業をやめちゃって、あらかじめ麹と水を混ぜて酵素をとかしだしたところへ
時間差で蒸米を入れ、同等の作業を行う酒母造りの手法を「山卸廃止もと」と言うのだそう…。

なんと! 手抜きのほうが「山廃」!
知りませんでした~。。


■日本酒の味わいは4タイプ:薫酒(くんしゅ)・爽酒(そうしゅ)・醇酒(じゅんしゅ)・熟酒(じゅくしゅ)

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◆薫酒(くんしゅ)…華やかな香りと爽やかな味わいのタイプ  主に大吟醸吟醸酒
◆爽酒(そうしゅ)…軽快でなめらかな味わいのタイプ 主に生酒、生貯蔵酒、低アルコール酒
◆醇酒(じゅんしゅ)…ふくよかでコクのある味わいのタイプ 主に純米酒、生もと系純米酒
◆熟酒(じゅくしゅ)…濃厚で芳醇な味わいのタイプ 主に長期熟成酒、古酒、秘蔵酒

それぞれ、専用の適応グラスもあるんです。
例えば、ブランデーのようなグラスは醇酒用だったり… なかなか楽しいですね☆

また、「どんな日本酒がいいですか~?」と聞かれたときに、
「辛口で~」と言う方には、本醸造をお勧めしておけば間違いないそうです。。

最近の私は、「今しかないお酒を~」とオーダーすることが多いです。
あとは見たことない銘柄とか… 
日本酒も、同じ味は二銘柄とありませんから、楽しんで飲むに限りますね(^_-)-☆

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今回、テイスティング用にご用意してくださったお酒が、奈良県吉野の『猩々(しょうじょう)』と言うお酒。
はじめてみる銘柄でしたが、実は、そのあと『杉玉』さんに寄ったら、並んでいた銘柄…
こだわりの方々が好む銘柄なのだ、と推察いたしました◎

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■お燗の種類は6種、冷やの種類は3種

【お燗の種類】
 日向燗(ひなたかん)30度
 人肌燗(ひとはだかん)35度
 ぬる燗 40度
 上燗(じょうかん)45度
 熱燗(あつかん)50度
 飛びきり燗 55度以上

【冷やの種類】
 雪冷え(ゆきひえ) 5度
 花冷え(はなひえ) 10度
 涼冷え(すずひえ) 15度

※もともと「冷や」は常温と言う意味なので、冷酒と冷やと、使い分けがちょっと難しいですね…

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今回の日本酒ナビゲーター、半日のカリキュラムで、
講習会場は、ご縁あって伊東温泉小涌園で受講させていただきました。
(まこちんさん、ナイスコーディネートありがとうございました☆)

大越智華子先生に教えていただいたことをもとに、
私の頭の中の整理を込めて、以上、記録させていただきましたm(__)m

お土産に希少な酒粕もいただき…
実は酒粕、かなりの美容アイテム!
そのあたりは、温泉ソムリエ友&myグルメ友の深雪さんが詳しいので、また別途~♪
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好きこそものの上手なれ、
温泉も分析表を眺めて頭でっかちになってから浸かるのではなく、
日本酒も、蘊蓄の前にまずいただいてみて、あとでラベルなどを見て、
「あー、だからこうだったのね~!」などと言えるようになったら面白いだろうなぁ…。

いずれにしても、温泉と各地の地酒、
切っても切れない間柄であることは間違いなし(笑)、
これからも美容と健康のためにも!?いい温泉といい日本酒はライフワークにしてみようと思います(^_-)-☆

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