別府・神丘(かみおか)温泉。
温泉ファン(マニア?)の間では、知らない人はいない、名湯中の名湯♨
この看板も、数年前に新しくしたばかりなのに…
この7月末で閉じてしまうことになりました…残念。。
私が初めて訪れた、2007年当時の看板はこんな。
「駄菓子屋と泥湯」と言う、妙なキーワードで紹介されていて気になり…
あのとき、躊躇しつつも、この玄関をくぐってよかった~。。
当時入れたカフェオレ色の泥湯も、じきに尽きてしまい…
このときに、私が持っていた泥湯のイメージが大きく好転しました。
浸かれないように木枠が施してありますが、
隊長なら浸かれますw
泥湯が、当時250円。
そして、手前のお湯が当時50円。
いまどき…50円なんてないですよね…
その後、100円に値上がりしましたが、
一体誰が文句を言いましょう…
つるつるのパンチのあるお湯…
実はR氏に、別府どこの温泉に浸かりたい?と聞くと、
毎回必ずココをあげてたほどのお気に入りの温泉。
休館とする理由は、天井の老朽化が大きな要因とか…
懐かしく、昔の絵日記を引っ張り出してみました。
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(2007年の絵日記です)
多分私の温泉史上、上位に位置するであろう素晴らしいお湯に浸かることができました。
2007年12月18日のことです。
こうたろうさんのブログで「駄菓子やと泥湯」と言う妙なキーワードで紹介されていた、
この神丘(かみおか)温泉。
別府市の坊主地獄交差点を少し入った、別府原爆センターの斜め前にありました。
一瞬、躊躇ってしまうほどのこの門構え。
しかし、店の間口より大きな看板(^_^;A
「どうする?」と少々躊躇いはあったものの、
温泉の評判の良さも聞いていたので、「ここで入らなかったら一生後悔する!」気分になり、
ガラガラ・・・とドアを開けると・・・。
奥におばあさまがおひとり。
左右はいろんな雑貨や食品が・・・
(これは、入湯客に求められるままに乾物やお菓子などをおいていたら、
商店みたいになってしまったそうです・・・(^_^;A)
「お風呂?」
「は、ハイ」
「今ひとり女性が入っているから」
「あ、じゃあ、外で待ってます」
システムがよく分からないまま
外で待つこと数分。
中からおばあさま、「泥湯、空いたよ~」
250円×2人分の入湯料を支払う。
おばあさまから説明を受ける。
要約すると、以下のとおり。
***
①手前(左側)の50円の湯で温まる
②タオルを巻いた状態で(体も良く拭かなくていいらしい・・・)、
男湯への通路兼脱衣所となっている廊下を裸同然で走り(←これ、結構勇気要ります・・・)、
奥の泥湯へ行く。
③泥湯に3分ほど浸かったら、板の上で泥を乾かす~、これを数回繰り返す
渇きが遅い部分は体の具合の悪いところ(=つまり血の巡りが悪い)。
※素晴らしき泥と素晴らしき自噴!
※掛け湯はこちら。結構熱め。
④掛け湯で泥を流し、最初の湯にまた廊下を通って戻る。
⑤終了~
***
忘れないうちにその他解説を加えておくと・・・
*手前の湯(単純泉)は日によって温度やぬるすべ度が違うとのこと(常連さんのお話)
まさに活きているお湯・・・
*浴槽の内側がなんともいえないつるつる感。まるで漆を塗ったような・・・。
*奥の泥湯は自噴! 素晴らしいカフェオレ色のお湯・・・。
これでどんな感じが判り易いと思いますが・・・
泥が重いのでゆるり~、ちょっと沈み気味です(笑)
*泥もふんわり気持ちが良い! もちろん不衛生なところは全然なし。
*塗って乾かしたあとのつるっつる感も病みつきに。
*すぐ右隣に別の温泉施設が建っているが、引いているお湯はこっちの方がいい(常連さんのお話)
神丘温泉について、ちょうど、「ツーリズムおおいた ぐるり」と言う小冊子の13号に、
記事が載っておりましたので、掲載させていただきますm( )m
『人助けのお湯なんです』
(前略)
神丘温泉は個人が所有する温泉。持ち主の中村さん夫婦の両親が開いた温泉だ。
信仰していた教えに従って、福岡からこの地へ移り住んできたのだと言う。
「人助けをしなさいといわれ、どんな方法で人助けするのか、それすらわからず、着の身着のままでこの土地へきたそうです」と話す妻の恵美子さん。
手にした土地は熱く煮えたぎるような土地。作物が育つような土地ではなく、途方にくれていたとき温泉を掘ることを思いつき、手堀で掘っていくうちに粘土を温泉の蒸気が吹き上げる泥湯や鉱泉を掘り当てたという。
つまりこれが地獄。
ところがこの地獄こそが実に天国のような神の恵みだった。
(中略)
その結果、被爆治療にはこの温泉が非常に有効であることが実証され、神丘温泉の真向かいに別府原爆センターが建設された。
これだけの泉質をもちながら知らない人も多い神丘温泉。
むしろ県外での評判が高く、最近は特にインターネットでこの温泉の存在を知り、遠くからやってくる人も多い。
ここを利用させていただく注意書きとして、
*女性客やカップルが入っている時は泥湯を貸し切りにしてくれるが、
これも好意なのでいつまでも長湯をしないこと
とも書いてありました。確かに、なるほど・・・
あまりの泥の気持ちよさについつい、と言う気持ちにもなりそうですが、そこは注意、ですネ。
また、このおばあさま、失礼、中村恵美子さんは、
毎月16日には浴槽やその周囲など家祓いをしてもらうそうです。
「素っ裸で入るお風呂は最も無防備なところ。
安心して入ってもらうためにもお祓いは欠かせない」
常連さんたちはお子さん・お孫さんの代にわたって、
この温泉を大切にしていらっしゃるそうです。
そんな大切な、大事にされているお湯に浸かれて・・・、ありがたき幸せ、
感謝、感激!の神丘温泉でした^^
【神丘温泉】
別府市小倉4-2
6:30~21:00 元旦のみ休み
鉱泉・鉱土鉱泥湯 250円
単純泉 50円
お湯の素晴らしさ★★★★★
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