**この絵日記はグランドオープン前の『里山十帖』を綴っています**
それははかなく、憧れの満ちた言葉。
しかし、そこに生活するものにとっては、雪は生活の敵以外、何物でもなく…
今は関東に住んでいるからこそ、
雪見風呂も、風情あっていいんじゃないの!?とようやく思えるようになってきました。
新潟県南魚沼市。
新潟にあって、名高い米どころ。
大沢山温泉と言えば、北野武監督がロケに使った『大沢館』も有名ですが、
旧『高七城(たかなじょう)』、今まで立ち寄ることがなかったお宿。。
それが昨年秋にはあの自遊人が買い取り、
今、ようやく、「自遊人の宿」を運営するに至っております。
あの、自遊人。
そして、あの、大沢山温泉。
期待半分でお伺いした、そのお宿とは…。
*****
今日の新潟は、穏やかなほう。
こんなに太陽がしっかり見えるなんて、雪の冬にそう何度もあることではありません。
ずんずん雪に覆われた山道を上がって行くと…
以前、確か大きな提灯?が掲げてあったであろう、この建て構え。
しかしながらしっかりリノベーションなさったようで、
この重厚な扉は自動で左右に開き。
そして、一歩入った中は、こんな感じ…
…広い。
右手奥に見えるのが、c/iの受付をするカウンターです。
あれ? 雪国特有の…あの寒さが全然ない。。
これだけ広いのに、
恐らくこのストーブだけでは温めきれないと思うほどの広さなのに、
とても快適です◎
奥の階段を上に上がると…
ロフトがあって、そこでゆったり、珈琲を煎れていただくことも出来ます。
操作マニュアルが付いているので、意外と簡単♪
お好きなときに、珈琲をどうぞ。
ふと見下ろすと、先ほどの受付のカウンター。
ほら、結構高さもあるのです。
でも、雪の中にあって、ここまで暖かい…
素直にこの快適な暖かさに感動を覚えます。
北海道の家では、冬でも半袖で暮らせるほど暖かい、と言うけれど、
新潟の冬は…家の中でもコート?はんてん??着ててもおかしくないところが多いのに。。
もともと、古い建物だったでしょうに…
冬にこの暖かさは癖になります。。
広い館内、
お部屋に行くまで、あちこち探索しながら~
へー、こんな大広間もあるのね~!
結構な人数が収容出来ちゃいそう。。
今回は、3階の客間に通していただきました。
本当は、HP上は露天風呂冬季閉鎖と書いてあったような気がするのですが、
窓の外に、湯屋の屋根が見えます。
ここがちょうど、お風呂があるところ。
向こうに露天風呂、ですね♨
あ、お茶菓子が、おっきなお煎餅♥
それも、くず米ではなく、食用に作ったお米を原料に作ってあるんですって。
もちろん、自遊人ブランドです。
では、明るいうちに、お風呂を見に行ってきましょうか…♨
内湯。
源泉温度が27度、加温の必要があるため循環ではありますが、
以前より源泉投入量を大幅に増やしたとのことで、
ほぼ掛け流し状態と同レベルと~。
春以降?には源泉掛け流しまで持っていきたいと書いてあったような…
(でももともと湯温が低いとちょっと大変そうですね・・・)
そして、こちらが、雪見露天風呂。
こちらは素敵に掛け流されておりました…
嬉しい誤算です。
ゆったりお風呂に浸かり、お夕飯時まで少し仮眠し…
そしていよいよ、食事処へ。
広いですね~。。
これならお客さまがたくさんいらしても、
お隣の方を気にせずゆっくりお話もできますね。
まずは前菜。
またもや嬉しい誤算だったのですが、
なんと、日本酒(地酒)もよりどりみどり…
「鶴齢(かくれい)」 「雪男」 「八海山(はっかいさん)」 「高千代」
いずれも新潟の地酒です。
お料理に合わせて、地酒ティスティングコースなるものがあるのも嬉しい♥
魚沼の地酒テイスティングコース
魚沼の酒蔵で仕込まれた地酒を、夕食の料理に合わせて冷酒グラスに1杯ずつお持ちします。
それぞれの料理ともっとも相性のいい味わいのもの、
それも、ふだんお店に並ぶことの少ない限定酒を中心に厳選しました。
今日は豪雪鍋コースで注文。
大根おろし、山芋すりおろし、手前があられ。
あまり鍋的には見かけない具材ですが、
まずは根菜類たっぷりのお鍋をそのまま味わい、
お次に山芋すりおろし投入。
お味が、シチューのようにまろやかに!
お次に大根おろしを投入して味わいつついただきます。
追加で注文した、蒸し野菜。
蕪やら牛蒡やら菜の花、人参などなど…
そしてここで気づきます。
なんと! 出てきているのはすべてお野菜ばかり。
越後新潟に居て、お魚がひとつも出てこないのは、本当に珍しい…。
豪雪鍋、最後の仕上げは、あられ投入。
このあられ、ぐつぐつ煮込んでもヘタレない。
ガツガツ堅い味わいそのままで、最後まで美味しくいただけました◎
山芋と、大根おろしと、あられとで、雪の変遷を表している…
なるほど。
山芋はふわっと新雪、大根おろしは牡丹雪?
最後のあられは、ざらめのようにガシガシで堅く、そして土の色がついたような茶色。
想像力溢れたネーミングとお料理です◎
最後に、炊き込みご飯とお吸い物。
あ、ここで蟹が少し御飯に混ざってましたね。。
嬉しい誤算は、コースに寄ってはベジタリアンメニューであること。
恐らく他のコースにしても、ガッツリ肉系ではなく、
お野菜中心のカラダに優しいお料理のようです。
こういう湯宿もあっていいかも…。
気軽に連泊したり、身体を休めるのと同じくお腹も休められたり、
こういう野菜中心の生活をしていたら、きっとカラダも喜びますよね。
あ、デザートは、鶴齢の酒粕を使ったチーズケーキ。
滋味あふれるお味です。。
ちなみに…お肉が出るコースでは、妻有豚を鶴齢の日本酒でことこと5時間以上煮たもの、とか…
今度は、それをいただいてみましょう^^
ちなみに朝食に、初めてお魚が出ました。
美味しく煮つけた、大きめの鰯が二本。
(カメラフレームからはずれております^^;)
手前のフルーツは、新潟名産ル・レクチェ(洋ナシ)でした!
たっぷりなお野菜は、卓上で自分で作る味噌汁用。
まあるい素敵なおひつに入っているのはもちろん、
魚沼産こしひかり。
自遊人さん、かなりお米にもこだわってらっしゃるのは既に周知の事実…
美味しくない訳がありません。
まずはこの濃い林檎ジュース(確か…)をいただき、
(甘過ぎて本当に林檎だったのか… 多分フツーの林檎ではなかったんだろうな…)
変わらず暖かい空間のなかで、
ゆったり朝ごはんをいただきました。
外は一面の雪景色。
c/oの11時まで、まったり過ごさせていただきます。
この自遊人のお宿の詳細は、
少し前の「温泉図鑑」に掲載されています。
ちょうどこの御宿に泊まりにくる数日前に、
自遊人岩佐編集長さんがTV番組の特集でやってらっしゃった録画を、
たまたま自宅で見ておりました。
あちこち、手抜き工事の発覚や、温泉の配管の問題など、
いろいろ御苦労があったと拝見しました。
実際に、来て見て素直に、
素敵な湯宿が新潟に出来ることはほんと嬉しい◎
そう、思えるお宿『natural inn 自遊人』、
こういうお宿、アリだと思います。
普通の旅館の食事に飽き飽きしたり、
温泉でのんびりしたいけど、食事はそんなに欲しくない、
でも自炊は面倒… そんな方にもここのお料理は抵抗なく優しくいただけると思います。
違う季節に、今度は違うお料理のコースで、
また来てみたいな。
星を眺めながらの露天風呂も、
さぞかし快適なことでしょう~
あ、蛍の時期もよさそうですね☆
【里山十帖 natural inn 自遊人HP】→http://www.jiyujin.co.jp/stay/
(分析表)